親知らずを利用して移植臓器を作る

 先日の「とくダネ」で親知らずを使った移植に関する話題がでました.
内容は,以下の新聞記事によるものです.

〜フジサンケイビジネスアイより引用〜

「親知らず」から骨・肝臓、産総研と阪大が再生

 産業技術総合研究所は七日、大阪大学の協力により、抜歯した親知らずの歯胚から未分化な間葉系幹細胞を単離・増殖し、動物実験で骨組織と肝臓を再生することに成功したと発表した。

 歯胚から得られた間葉系幹細胞は骨髄から得たものよりもさらに未分化で増殖能・分化能も高く、再生医療にいっそう適している可能性があるという。

 筋肉、骨、脂肪など体中の細胞のもととなる未分化の細胞を「幹細胞」という。幹細胞には、初期胚(受精卵)から取る胚性幹細胞(ES細胞)や骨髄から取る間葉系幹細胞があるが、倫理面などを考慮すると間葉系幹細胞の方が使い勝手が良い。

 今回、親知らずに残っている歯胚での再生医療に成功した。歯と歯周組織の源となるのが歯胚で、通常の歯では歯が完成してしまえば消える。一方、親知らずは歯が完成していないため、歯胚が残っている。

 研究グループは、歯科矯正治療中における親知らずの抜歯の際に破棄される歯胚を特殊なタンパク質分解酵素によって処理して増殖させ、間葉系幹細胞を作り出した。この細胞は増殖能が非常に優れており、試験管内で骨、肝臓、神経への誘導ができた。

 また、この間葉系幹細胞を骨用多孔質セラミックに付着させ、免疫不全ラットの皮下に移植し六週間後に摘出したところ、新生骨が再生した。

 八日に岡山市の岡山コンベンションセンターで開催される再生医療学会で発表する。

〜引用ここまで〜

 幹細胞を利用した再生医療は,現在もっとも注目される最新医療の1つです.

 親知らずの有効利用法として,親知らずの歯胚を移植する臓器を作り出す可能性が現実的になってきたといえます.しかし,顎骨の中にある親知らずの歯胚はかなり深い位置にあるため,全ての症例で簡単に取り出す事が出来るわけではありません.また,親知らずを移植のために必要となるその日まで凍結保存をすると言う方法もありますが,現在の所,凍結保存を出来る施設が少なかったり,安定しなかったりと現実的な問題はたくさんあります.

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posted by NandH at 09:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 親知らずの有効利用
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